みやぎ木造住宅コンクール5年連続受賞

2021/05/08
完了社内検査。
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家づくりの現場から

随時更新!刻々と変化する現場の状況を、
思いの丈込めてお伝えします。

【コラム】石いろいろ1

2021年03月26日

黒く、見るからに硬質で重厚感がある稲井石は記念碑や墓石に重宝され、「至宝の石」と呼ばれるほど。まさに永遠を刻むためになくてはならないもので、東京・清澄庭園では池の渡し石、塩竈神社、瑞巌寺では石碑等に用いられるほか、サイパン島の旧日本軍の慰霊碑にも使われています。また歌人・斎藤茂吉は、父の墓石を誂えるために稲井を訪れたと言われています。

この「仙台石」とも呼ばれる石巻の宝をなんとか家づくりに生かせないかと考え、これまでいくつかのプロダクトを製作しました。もっとも多いのが玄関柱の束石で、重厚感ある表情が家に落ち着いた印象を与えます。黒光りせず、濡れた時と乾燥時では見た目にも明らかな差が出るなど、いくつかの特徴の中で、最も気に入っているのが木目のような模様を持っていることです。木の家にあっても浮いた印象に見えないのはこのせいでしょうか。これからもその可能性を家づくりに生かしたいと思います。

posted by Fuji at 1:44 PM

【コラム】唐紙のこと

2021年01月23日

唐紙はいわば襖紙のことで、京唐紙と江戸唐紙がありますが、歴史、伝統、技術の集積から京唐紙の存在感が際立ちます。この京唐紙を取り入れた最初の家は「木組みの空に雲を見つける家」で、新居に似合う襖紙をオーダーするため、施主様と建具屋さんと3人、京都まで行ってきました。

さて、唐紙の意匠性、デザインのいまどき感は写真をご覧いただくとして、その最大の魅力は、経年変化から時のうつろいを楽しむということのような気がします。

『からかみ』を象徴する材料に雲母(きら)がありますが、これを絵具に文様を刷ると、それは光量や光の角度で輝きを変えます。紙と刷色を淡い同色にした場合、日中の正面からの光では文様はあまり目立ちませんが、月明かりなどでは雲母の文様が浮き上がり輝くのです。つまり、雲母刷りの『からかみ』は時間により違った美しさを見せます。

また純銀箔押による場合、銀は硫化反応で鈍い光を帯びるので、長い年月での変化が楽しめます。「いぶし銀」とは、渋みや趣深さをいう言葉ですが、純銀箔押の唐紙にはまさにそうした魅力があります。

住宅建築では新築時の美しさをいかに長く保つかが重要なテーマになっていて、使われる素材の性能は日進月歩です。その一方で、唐紙や無垢材は環境や使い込まれることで見た目や質感が変化し、一定性や永続性はありません。確かに新しいものは美しく見えます。しかし長く使い込めば見た目は変化し、劣化は避けられません。ならば、経年変化をじっくり楽しむ家があってもいいように思います。「時の移ろいを楽しみながら、手を加え育てていく」。私たちはそうした価値を大切にしたいと考えています。

 

posted by Fuji at 9:14 PM

【コラム】上棟式をしましょう

2020年12月22日

全工程の3割程度の時点で行われる上棟式は、本格的な工事に先がけるものと思いがちですが、棟梁からすれば最大の山場なのだとか。とくに手刻み加工に多くの手間と技術を要する木組みの家では期待と緊張が高まります。

上棟の日、丁寧に仕上げた材料が組み合わされ、家のカタチが整っていきます。無形から有形へ、想い描いた家が出来上がっていくのは大きな喜びです。同時につくり手にとっては、図面の読み間違いはないか、加工の具合はどうかなど、それまでの仕事の出来が問われるときでもあります。難しく手間がかかる仕事ほど緊張し、その分期待も喜びも大きくなる。上棟式は大工にとっていちばんの晴れ舞台です。
近頃、上棟式は簡略化されています。餅まきや投げ銭はごく少数で、式すら行わないことも珍しくありません。それは効率化と無縁ではなく、困難や緊張もなく出来るから、祝う気持ちや願いも薄れているのかもしれません。しかしどんなに効率化が進んでも、家づくりは一生に一度の大仕事であることに変わりはなく、託す願いに今昔の違いはないでしょう。家づくりへの気持ちを改めて見つめなおす意味でも上棟式は大切な気がします。

posted by Fuji at 1:25 PM

【コラム】霧よけの役割

2020年09月18日

庇は建物を雨や陽射しから守ります。

屋根や軒より控えめで、大きさや形によって呼び名も様々ですが、窓の上に設ける小さな庇は「霧除け庇」と呼ばれます。ハウスメーカーの家ではほとんど見かけないし、あまり目立たないので必要なのかと思いがちですが、調べてみると予想以上に重要な役目を持っていることがわかります。

私たちが最も多く用いる霧除け庇の大きさは、壁面から先端までの出寸法で約200mm。これにより太陽高度が最も高くなる夏至の時で、庇から約1100mm下まで陽射しを防ぐ効果があります。つまり一般的な大きさの腰窓をカバーするくらいの日除け効果があります。これは雨の場合でも同じで、叩きつけるような風雨ではそうはいきませんが小雨なら確実に雨よけ効果があります。

さて、この「霧除け庇」は、別に「眉庇(まびさし)」とも呼びます。由来は武将の兜で、額のあたりに位置するつばをそう呼ぶそうです。ちょうど眉のように見えるからでしょうか。家にとっても「霧除け庇」は、家の顔立ちを整える重要なアクセントにもなります。

posted by Fuji at 1:30 PM

【コラム】外壁の仕上げ

2020年06月22日

「大壁」と「真壁」の違いをご存知ですか?

「大壁」は構造材(柱)を壁材で覆い隠し表面に出ないようにします。一方「真壁」は構造材を見えるように仕上げます。日本家屋ではほとんどが真壁でした。しかし住宅の工業製品化、とくに室内の壁仕上げでクロス貼りが多く採用されるようになり大壁が多くなりました。真壁にするには手間と技を必要とするのです。もちろん純和風の家が少なくなったことも大きな理由です。

事務所兼自邸の「創の家」では、外壁も真壁にしています。仕上げは石灰モルタル掻き落としで、モルタルに骨材となる細かな石を混ぜ、平面に塗った後、表面を掻き落として仕上げます。「岩肌仕上げ」とも言うように、表面の仕上がりは岩肌のようにザラザラします。骨材になる石にはさまざまありますが、粒状の石の形状や色味に違いがあり、それがそのまま壁の仕上がりに影響します。「創の家」では白竜石を混ぜていますが、透明で丸みを帯びているため、日差しの光を柔らかく反射する特徴があります。

現在、ハウスメーカーなどでは窯業系の壁材が多く用いられています。施工が簡単で汚れにくいことや、タイル風や木材風など様々なテクスチャーに似たものが用意されているなどのメリットがありますが、無垢材など自然素材の家には似合わない気がします。

posted by Fuji at 7:31 AM

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