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家づくりの現場から

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引き戸を開ける犬のために

2021年07月20日

建具のデザインは住まいの印象を左右する大切なもの。同時に機能的でなければならないので、住まいに合わせさまざまな工夫をしています。

たとえば障子。和のものと考えがちですが、適度な保温・調湿性と遮光性を持つこの建具を畳の部屋だけに使うのはもったいない。デザインと工夫次第で用途も広がります。

 

一見ふつうの障子に見えるこちらは、建築家・吉村順三のデザインにより「吉村障子」とも呼ばれます。框(障子の外枠)と組子(格子になる縦横の材)の寸法を18ミリに統一し、複数の障子を立てたときに1枚に見えるようにしています。一見ゴツい印象がありますが、大きな開口部に複数枚が立つとすっきりした印象に。

 

こんな具合に、横の組子を省き、シャープな印象にもできます。

さらに色ガラスを組み込み、ちょっとクラシカルな雰囲気を出したり。

 

一方で機能性も求められるので、ときにはこんな工夫も。

これは框に二つの木材を組んだものを使ったもので、愛犬家のオーダーで作りました。飼い犬が障子や襖を開けるので、材質が柔らかい杉材では傷つきやすいことから、框の芯材にひのきを使い、さらに数多い木材でも最も硬質と言われるウリン材を表面に組みました。これなら爪でガリガリやってもちょっと安心。見た目も映えます。

 

障子や襖などが長く愛されてきたのは機能的な理由があります。ただ、いまどきの暮らしには不向きな点もあり、そうした欠点をアイディアと技でカバーしその可能性を広げたいと思っています。

 

posted by Fuji at 9:28 AM

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