みやぎ木造住宅コンクール5年連続受賞

2025/08/17
秋保の家!養生撤去し...
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家づくりの現場から

随時更新!刻々と変化する現場の状況を、
思いの丈込めてお伝えします。

秋保石の話。

2025年01月22日

民家再生。秋保の家より。

以前にも何度かブログでご紹介している 秋保石。

先日、12年ほど前に新築しましたお客様へ調整にお伺いしました。
こちらの薪ストーブの炉壁・炉床には厚みのある 秋保石 を使っています。

私と秋保石の出会いは今から23年ほど前に以前勤めていました会社の現場監督時代、仙台市:秋保の里センターを新築した際につかったのが始まりです。当時は石工事の担当で石の特徴や加工~施工に至るまで勉強させていただきました。

秋保石は仙台市秋保町で採掘される凝灰岩です。特徴は様々な大きさの小石や土が含まれていて土の部分を取ってしまうとくぼみになります。
色はグレーから段々にベージュになっていきます。ミソと呼ばれる黒や茶色の斑紋も特徴のひとつです。

秋保石は調湿性や脱臭性、耐久性、耐火性に優れていることから蔵や塀などに使用させてきました。
創でも写真のように薪ストーブの炉壁・炉床、外構工事では敷石、庭園などに使用しています。

下の写真でもわかるように秋保石は小石や土が入り混じってとても良いやわらかな表情をしています。

今回の民家再生工事でも床下に眠っていた秋保石が出てきましたので大切に、のちにきれいに洗浄クリーニングして再利用の予定です。

 

 

posted by しん at 9:21 PM

礎石の話。

2025年01月19日

民家再生。秋保の家より。

下の写真は、柱もとで一尺二寸(約363mm)以上もある構造体の大切な位置を任されている 栗の太柱。
この構造体を支えている柱の下に敷かれている石を 礎石 と言います。
礎石は柱と固定されていません。

木組みの構造を石場建ての礎石の上に乗せることで地震発生時に礎石の上をすべりながら倒壊を防ぎ何百年もの間、建物を守ってきたと言えます。

今でいうところの免震性を考えた構法とも言えるでしょうか。

簡略化させ短縮化させてきている現代。
手間暇を惜しまず、これだけの礎石や重い栗の構造材をまずは準備するために山裾のここまで運んでくるのにどれだけの労力と時間を要したのか考えると驚くばかりです。

これからの家づくりにとても大切なものを想う日々が続いています…………

 

 

 

posted by しん at 8:10 PM

構造材は 栗の木。

2025年01月15日

民家再生、秋保の家より。

秋保の家の構造材であります 土台、柱、桁、梁等の材種はすべて 栗(クリ)。
柱の根継ぎ用に乾燥させていた栗材。
表面仕上げした栗!ツルッツルできれいな木の目。
しかしながらこちらの8寸角は乾燥してもしっかし重い!

栗の気乾比重は 0.55程度。木の硬さ一覧表より 「中」 の硬さ・重さをもつ栗は粘りや剛性が高いので強度を必要とする部分に適しています。
気乾比重の数値が大きいほど重く硬い木材で、小さいほど軽く柔らかい木材になります。 ちなみに 杉の気乾比重は 0.38程度です。

また栗は耐久性・耐水性が高い木です。タンニンと呼ばれる物質が含まれているので耐久性が高くなり防腐効果があり虫害にも強く土台などの構造材に最適です。

気乾比重
無垢材を乾燥させたときの重さと同じ体積の水の重さを比較した場合の値です。

posted by しん at 10:50 PM

無事、コンクリート打設完了!②

2024年12月29日

民家再生。秋保の家より。

耐圧板コンクリートの打設の際、コンクリートの表面を平らに均して仕上げる コンクリート金鏝仕上げ の作業があります。

左官屋さんの仕事はコンクリートを打設しながら水平(レベル)を見てコンクリート表面をタンパーという道具を使い繰り返し叩いて締め固めていきます。
タンピングは表面が強固になり、ひび割れが生じにくくなります。また亀裂、沈み、骨材の浮き上がりを防止します。

次にコンクリート打設後、コンクリート表面上にある水がひくのを確認し、コンクリートの締まり具合をみながら 1回目の金鏝押さえ です。

この季節、2回目の金鏝押さえ は根気比べ! ジェットヒーターで暖めながら最終仕上げの金鏝押さえにてコンクリート表面をきれいに仕上げていきます。

きれいに仕上げられた金鏝仕上げのコンクリート表面!

今回もみなさん年末のお忙しいところ、ありがとうございました!
来年もどうぞよろしくお願いいたします。

posted by しん at 10:50 PM

無事、コンクリート打設完了!①

2024年12月25日

民家再生。秋保の家より。

今までどうしても施工しなくてはならない冬場のコンクリート作業を幾度として工夫しながら乗り越えてきました。

コンクリート打ち込み前に外周部の外壁部分を厚手のブルーシートで覆い、隙間を気密防水テープでふさぎます。室内は型枠や地盤面が凍らないようにジェットヒーター、ブルーヒーターで予め暖めておきます。

コンクリート打設後は室内空間がとても広いため断熱保温マットも併用しながらブルーシートで室内を半分に区切り覆います。
打ち込んだ箇所にジェットヒーター、ブルーヒーターにて温風を送って養生中コンクリート温度が5℃以上になるように燃料を見ながら深夜、朝方まで暖めつづけます。

コンクリートは養生初期がとても大切です。それぞれの現場で工夫しながら良い構造体を創っていきます。

posted by しん at 11:38 PM

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