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「設備と仕様」

全引込式木製サッシ製作記録 【サッシ製作編2】

2022年01月21日

木製サッシ戸づくりで二つ目の大きな問題は気密性の確保です。アルミ、樹脂製はメーカーの努力と技術力によって十分な気密性を確保していますが、木製は木材の変質があること、加工が容易でないことから工業製品のような精度は求められません。まして手づくりのためどうしても製品誤差が生まれます。とはいえ少しでも熱損失を防ぎたい。そのためできる限り対策を施しています。

まず、サッシ戸が引き違いで重なる部分や敷居、鴨居と接する箇所にはゴムパッキンを、サッシ戸の縦桟部分ではブラシ状のパッキンを施しています。またサッシ戸が収まる建物側の縦枠には戸がピッタリ収まるよう溝を欠いています。これらにより戸を開け閉めした時にピチッとするのが実感できるくらいの気密性が確保できました。

戸の引き違いで重なる部分には気密性のためのパッキンを施す

ブラシ状のパッキンも設置

 

またガラス戸は相当な重さになるため、通常より耐久性の高い戸車を使い、使いやすさのためのレバーも埋め込んでいます。アルミ、樹脂に比べ木材は経年変化も早いので定期的なメンテナンスが欠かせませんが、それを怠らなければ長く安心してお使いいただけるものと自負しています。

操作のためにハンドルは埋め込み式

こうしてサッシ本体は完成しましたが、問題はこれを支える躯体の強度と鴨居、敷居をどうつくるか。サッシづくりのバトンは大工と板金のプロに渡されることになります。

posted by Fuji at 4:08 PM