稲井石を使う
2022年06月25日
稲井石を知っていますか。かつては仙台石と呼ばれ江戸期から明治、大正にかけて江戸、東京に多く運ばれました。隅田川に近い清澄庭園には稲井石の石橋が残るほか、千葉県内には稲井石の石碑が多く現存するそうで、舟運で運ばれたことを想起させます。
この地元産の銘石を住まいに活かしたいと考え、外部の柱を据える袴石に使っています。繊細な石質ながら黒く重厚感のある見た目は、無垢材とマッチし一層の落ち着きを与えます。叶うなら一枚ものの石板を玄関アプローチや庭などにふんだんに使いたいものですが、大きな石板は希少性が高く高価なため手が出しづらい。しかしながらわずかでも住まいづくりに用い、この地域らしさを大切にしたいと思っています。
posted by Fuji at 10:11 AM