高野槙のある家

高野槙のある家

私たちが
つくる家

広い敷地の南側に背の高い高野槙があります。わが家の木として親しんだこの木は、英名でアンブレラパインというように幹をまっすぐ伸ばし、傘のように葉を繁らせます。耐水性が高く古くから船や風呂桶、塀材などに用いられてきました。傘は風雨から身を守るものですが、この木はさまざまに姿を変え暮らしを守ってきたのです。

総二階、板張り外壁の端正な住まいで印象的なのは光の演出です。あえて採光のない玄関から土間、だんらんの間と続く居宅に入ると、南に開けた室内の明るさが一層際立ちます。とくに12.5畳のだんらんの間は、吹き抜けと西側の漆喰壁の白さが開放感を与えます。

キッチンと2階に設けた洗面所、浴室など水まわりや収納の工夫も個性的で、機能性の追求で長く快適に暮らせる家を求めた施主ご家族の意思が感じられます。

 

設計:(株)建築工房 創

施工:(株)建築工房 創

(美里町/竣工:令和4年12月)